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MONOSASHI file04

Mashiro Takayanagi

人は一面ではないから
対話する

MONOSASHI file04は、HI合同会社インターンの高柳茉白さん。高校二年生でHI合同会社インターンを始めた高柳さんが、これまでの人生の中でどんな物差しに出会い、成長する中でどんなモノサシを大切にするようになって行ったのか、高柳茉白さんだけのMONOSASHIについて教えてもらいました。

Q.簡単な自己紹介をお願いします。

春から高校三年生の高柳茉白です。HI合同会社に入った理由は、代表の平原依文さんの「世界中の境界線を溶かす」というのがすごく刺さったからです。私は国籍や他人種との境界線を感じていて、境界線を溶かせるっていう表現が素晴らしいなと思って、関心を持ち、HI合同会社に入りたいと思いました。

私の顔は一面じゃない

Q.MONOSASHIコンセプト「自分だけのMONOSASHIを見つけよう」にちなんでお気に入りの服で来ていただいた高柳さん。今日のコーデについて教えてください。

ポイントはアウターです。すごく悪そうっていうか、かっこいい感じが好きなんです。周りに求められているのは、私の雰囲気的にふわっとした可愛い服で、「ましろちゃんはこういう服だよね」っていうのを規定されているように感じます。もちろん可愛い系の服も好きだけど、かっこいい感じの服も好きだし、セクシーな感じも好きだし、いろんなジャンルの服が好きなので、周りのイメージと違う服を着ていると、「ましろちゃんはこういう服も着るんだね」って言われることがあって。私はそれが嬉しくて、自分の意外なところを見つけてもらえた感覚になります。「意外でしょ?気づかれちゃったかな」みたいな。私の顔は一面じゃないから、もうたくさんの私がいて、私は一つじゃないと思えるのがこの服なので、これを着てきました。友達とか知り合いの大人とか、友達とは普段制服であっているから、意外!みたいなことを言われたりする。でもやっぱり新しい一面を知ってもらえたって嬉しくなります。私服で登校する学校とか羨ましいです。制服は制服でかわいいし好きだけど、毎日おんなじ服で、みんなおんなじ服だから、統制されている感じがあってちょっと気になります。みんな好きな服はバラバラなはずだから、同じ服を着ているとちょっと違和感を感じることが最近増えています。

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Q.これまでの人生で感じてきた物差しはなんですか?

今の学校に中学受験で入ったんですが、その時期が人生で一番辛い時期でした。周りと比較される世界だったから、偏差値とか、あの子はもっとできているのに私はっていうのを親から言われたりもしていました。その時は家族みんな、心が追い詰められていました。保育園からずっと学校が同じで、親も仲良しな友達がいたんですが、その子は小さい時から優秀だったので、その子と比較されることがありました。その時は本当に辛かったから、親はもしかしたら自分じゃなくてあの子の方が良かったんじゃないかなとか、自分をすごく追い詰めてしまって、心が病んでしまっていました。髪の毛を自分で抜いちゃう病気があるらしいけど、当時はそんな状態でしたね。症状は受験が終わってから治りました。両親には、その時追い詰められていたことをちょっとだけ話したことがありました。両親は「私はましろが好きだから、その子が欲しいとは思わないし、ましろのためを想って言っていたけど、それがましろを追い詰められる結果になっていたんだね」って言ってくれて。あの時は家族全員追い込まれていたんだって思いました。

Q. その一番辛かった経験が、今でも影響していますか?

もう過去のことって割り切っちゃってる感じがあって、受験が終わり中学入るという、新しくなるタイミングのときから、他の人よりも私を大切にしたいっていう変化がありました。他の人と比べて自分を大事にしないみたいなのはもうないです。そういうマイナスに感じることで比較することはもうなるべくしないようにしようっていう心持ちでここまで来ました。以前はテストの点数とか、順位とか、そういうのも気にしていました。でも最近は本当に比べていないです。

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自分の中での対話で最終的に答えを出す

Q. 将来に対して期待してることとか、こうなりたいなみたいなのが一番の原動力なんですか?

それとも今を大切にしていますか?

どっちかっていうと将来かもしれないです。やりたいって思うんだけど、冷静に分析してしまうっていうところも私の癖なんです。やりたいからやるみたいなマインドは大切にしているけど、「でも待てよ、ちょっとよく考えてみて」っていうのは、すごくある。忙しさとかもそうだし、将来のためには必要なんじゃないかとか。自分の中での対話で最終的に答えを出す感じです。だから確かにやりたいって思ったけれど、現実的に無理なんじゃないかと思って、諦めてしまうこともやっぱりある。でもやっぱりそれも他人から言われたんじゃなくて自分で気がついた、自分の中で反対意見があったっていうことだから。誰かにやりなさいと言われてやることはやっぱりあんまりないです。一応自分のマインドで自分の意思でやめる。自分が賛成しないと絶対やらないっていう、ちょっと頑固さみたいなところがあります。

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お洋服の話で言った、自分の意外なところを知ってもらえるのが嬉しいっていうか。1ヶ所からじゃ見えない私の本質があると思うんです。一面だけで見ないで欲しいし、見た目や何かのイメージで語られたくないです。相手のことも、見た目だけでは絶対に判断したくなくて、対話を一番大切にしています。話してみないとわからない。だからこの子の本質はここだけじゃないよなっていうのは意識しながら聞いています。その人の他の顔を見てみたいってすごく思うから実践しちゃう。学校で席替えがあって、初めて隣になった子がいたら絶対話しかけます。クラスで言われているイメージがあったとしても、それだけじゃないかもって思って、いつも話しかけるように。もっと先に自分が見えていないものがあるはずだから、自分が見えてるものが全てじゃないって思うんです。

MONOSASHI編集長・HI合同会社インターン / 松井瞳

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